明るいレンズでもボケない?スマートフォンのカメラと一眼カメラの写りの違いについて
2016/09/29
最近のスマートフォンのレンズは明るいものが搭載されていて、暗い場所でも綺麗な写真を撮りやすくなりました。
iPhone7ではF=1.8のレンズが搭載され、一眼の単焦点レンズ並みになりました。
でも、これまでに『明るいレンズだと背景をボケさせられる』と説明してきましたが、スマートフォンで撮影した写真で、もうひとつボケ具合が足りないと思われている方もいるかもしれません。
同じF値の設定でも、一眼カメラで撮った写真のボケ具合の違いは、センサーサイズの違いによるためです。
基本的にセンサーサイズが大きいと写真の描写も綺麗になります。
絵を描くときに、大きな紙だと細かいディティールまで描き込めますが、小さな紙にはあまり細かいところまで描き込めないのと同じですね。
また、センサーサイズが大きなものほどボケの効果を得やすく、小さいとボケ具合は小さくなります。
絞り値を揃えた、APS-C、1型、iPhone 6の写真で比較してみましょう。
ちなみにiPhone 6のセンサーサイズは1/3型で、1/2.3型よりも小さなものになります。
Nikon D90(APS-C)
はっきり写っているのは、手前のだだんだん2号くらいです。
Nikon 1 V2(1型)
少し奥のばいきんまんの姿もわかるように写っています。
Apple iPhone 6(1/3型)
最奧のだだんだん2号と手前のもぐりんが少しボケている程度です。
被写界深度が浅くなる要因は、
◯F値が小さい(明るい)
◯レンズの焦点距離が長い(望遠)
◯撮影距離が短い(被写体が近い)
の3つですが、多くのスマートフォンのレンズは広角レンズになっており、加えてセンサーサイズの要因もあってボケの効果を得にくくなっています。
スマートフォンで背景のボケた写真を撮るには、カメラを被写体に近づけて遠くのものを背景に入れるように撮影しましょう。
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