今更聞けない?カメラの使い方 その2:ピントの合う範囲・被写界深度と絞りなどの関係
前回の記事「今更聞けない?カメラの使い方 その1:露出の設定・シャッタースピードと絞り」で紹介した、絞り値を変更した2枚の写真。
もう少しわかりやすい写真で絞り値を変更した場合の写真を比べてみましょう。
絞り値:F=1.8
絞り値:F=5.6
F=1.8の写真の方が背景がよりボケています。
これは絞り値を変更したことで被写界深度が変わったためです。
雑誌の写真を見ても、イメージ写真は背景のボケ具合の大きな写真が使われていることが多いかと思います。
被写界深度を調節することで、写真の印象を変えることができます。
被写体以外の部分がボケていると、写真を見たときにいろいろな想像をかき立てられる写真になります。
ピントの合う範囲・被写界深度
絞り値(F値)を変更すると、ピントの合う範囲が変わります。
このピントの合う範囲のことを『被写界深度』といいます。
被写界深度は、絞り値の他にもレンズの焦点距離や撮影距離でも変わってきます。
被写界深度は浅くなると、ピントの合う範囲が狭く、ボケの領域が広くなります。
被写界深度が浅くなる要因は、
◯F値が小さい(明るい)
◯レンズの焦点距離が長い(望遠)
◯撮影距離が短い(被写体が近い)
被写界深度は深くなると、ピントの合う範囲が広く、ボケの領域が狭くなります。
被写界深度が深くなる要因は、
◯F値が大きい(暗い)
◯レンズの焦点距離が短い(広角)
◯撮影距離が長い(被写体が遠い)
撮影距離が短い(Nikon D90 35mm、F=2.8)
撮影距離が長い(Nikon D90 35mm、F=2.8)
焦点距離が長い(Nikon1 V2 30mm、F=5.6)
焦点距離が短い(Nikon1 V2 10mm、F=5.6)
話だけ聞いているとわかりにくいかもしれませんが、自分で撮りながら写真を比べてみるとよくわかると思います。
思ったような写真が撮れるようになるともっと写真が楽しくなるので、被写界深度やボケのことを少しだけ意識しながら撮ってみてくださいね。