なぜリアル印刷会社はネット印刷会社並みに価格を安くできないのか。印刷費用以外にかかる目に見えないコストのお話。
最近は減りましたが、印刷物の価格の話になると「えっ、◯◯円もするの?【某ネット印刷会社】なら△△円だから合わせてよ」というようなことを言われることもあります。
たしかにネット印刷は安く品質の良いサービスを提供していると思います。
ネット印刷の品質については、こちらの記事『激安のネット印刷に注文した名刺の品質や違いを細かく比較してみた 〜プリントパック、グラフィック、ラクスル、プリスタ、ベストプリント、ビスタプリントを主観で比較〜』をご覧ください。
今回は、なぜリアルの印刷会社がその価格に合わせることができないのか、というお話をしたいと思います。
なぜネット印刷の価格に合わせることができないのか
同じ印刷物を作るだけなら、ネット印刷の価格に合わせられるんじゃないの?と思われる方もいるのは当然だと思います。
ただネット印刷は「印刷用の完全データを入稿する」ということが前提となっています。
完全データというのは、何も手を加える必要のない、完璧に仕上がっている印刷用のデータのことです。
この完全データを制作することのできる方は、おそらく普通にネット印刷を使われているかと思いますが、データを制作できない方、印刷のことなどわからない方にとってはどうでしょうか。
やはりリアルの印刷会社にお願いすることになるかと思います。
そうなると、印刷にかかる実費以外にも、制作費や営業経費等がかかってくることになります。
見えないものにかかるコスト
前川企画印刷もそうですがリアルの印刷会社は、どんな印刷物にしたらいいのか、どんなデザインにしたらいいのか、どんな紙を使うのがいいのか、などを営業マンがお客さんに提案して、デザイナーがそれを形にして、お客さんと膝を合わせながら一つの印刷物を作り上げていきます。
ネット印刷は品質の良い印刷物を仕上げてくれますが、あくまでも入稿された完全データを印刷するだけなので、制作費等は含まれていませんし、一から考えてデザインしてくれるわけではありません。
リアルの印刷会社には真似のできない価格で印刷してくれますが、それは大量注文と提供しているサービスを限定しているからできる価格設定となっています。
もちろん安いにこしたことはないと思いますが、デザインや制作費などの目に見えないコストは、付加価値としてお客さんの満足度に直結してきます。
「ネット印刷にかかる費用以上を出すからには満足のいくものを作ってもらおう」という気持ちで営業マンやデザイナーに遠慮なく要望を出していただければ良いかと思います。
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