活版、グラビア、孔版など。オフセットだけじゃない、いろいろな印刷方式について
2018/05/18
印刷方法といえば、まず出てくるのがオフセット印刷。
綺麗な品質で大量に安く印刷できるので、現在の印刷の主流になっています。
他の方式の印刷方法はあまり見かけなくなり、できるところも少なくなりましたが、味のある仕上がりになるので興味のある方は検討してみてはいかがでしょうか。
オフセット印刷
版から一度ゴム製のブランケットにインクを転写し、ブランケットから紙に圧着させて印刷します。
ブランケットにインクを転写(オフ)、紙に圧着(セット)で、オフセット印刷と言われています。
活版印刷(凸版印刷)
一番最初の印刷方法です。
左右反転した版の凸部にインクをつけ、紙に圧着させて印刷します。
版画と同じ原理ですね。
力強い仕上がりになります。
グラビア印刷(凹版印刷)
活版印刷とは逆で、版の凹面にインクを埋め込み、版面の余分なインクを拭き取って、紙に圧着して印刷します。
凹部の深さで濃淡が表現でき、画集や写真集などの印刷に適しています。
紙以外にも、セロハンやプラスチックなど、色々なものにも印刷できます。
孔版印刷
孔版印刷と言われてもピンとこないかもしれませんが、プリントゴッコで体験した方は多いのでは。
シルクスクリーンが代表的な印刷方法で、版になるスクリーンに絹(シルク)を使っていたことからこう呼ばれていますが、現在ではナイロンなどが使われています。
紙以外にも印刷でき、身近なところではTシャツのプリントがあります。
このスクリーンの表面にはインクを通さない膜が張られており、この膜に小さな穴を空け、そこをインクが通ることで印刷されます。
基本的に細部の表現は苦手で多色刷ではズレが出たりしますが、味のある印刷に仕上がるのでファンが多い印刷方式でもあります。
『大阪のちょっと変わった印刷屋さん『レトロ印刷』。その名の通りレトロな風合いの仕上がりが魅力的』でも紹介した、レトロ印刷さんでは孔版印刷を主に取り扱っています。
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